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第62回

「エヴォリューション・アンド・エレベーション」

先日、アメリカ小麦連合東京事務所の開設60周年記念のパーティに招かれました。その折、近畿製粉広瀬会長が中村天風先生の話を私から聞いたと懐かしそうに話されました。

’89年に父、’90年に叔父と2人の大切なメンターをたて続けに失くして1人旅になった時、自信を持つ為に「天風瞑想録」を1章づつ音読を始めました。’94年までで36回読み、37回目の途中で中断していたことを想い出し、久し振りに途中の第8章人生の羅針盤を音読しました。大層落ちついた気持ちになることが出来ました。

天風先生は、呼吸法と前向きな言葉による積極的な心のあり方を説いておられました。実は先生はもう1つ「人はなぜこの世に生を享けたか」ということを、ご自身ヒマラヤの山麓に坐り考え続けられ、ついに悟られ、ヒマラヤ聖者カリアッパ師から許されていました。その答えは「宇宙の進化(エヴォリューション)と向上(エレベーション)に順応するためである」でした。

人並みに私もこの問いに何度か心を向けましたが、答えが出ることはありませんでした。本当は自分で考えぬいて自身の答えを出すべきでしょうが、天風先生の言葉をその侭いただいて、すごく納得でき安心しました。人は分けみたまとして宇宙の根本主体と同一のもので、自分自身を観てあじわっている、その存在が人間なのかも知れません。天風先生は人々を元気にし幸せに導いておられました、いや今でも良い影響をこの世に与え続けておられます。