CONTACT

Column Archiveコラムアーカイブ

第63回

「テラへの観光旅行」

京都大学の元総長、平澤興先生が「むしろ本当に学問をすれば、神仏の道へ近づけるのではないかと思うのであります。なぜなら、自然は誰が造ったか知りませんが、しかし、そういうものを調べると、とても人知では考え及ばないようなことがいろいろある事がしみじみとわかるからであります。」と述べておられます。人は大自然の一部でありけっして自分で生きているのではなく、何者かによって生かされていると感じます。
佐藤伝さんが面白く表現しておられます。私たちはこの太陽系第三惑星『テラ』即ち地球へ125年の切符を持って観光旅行に来ているのだと。だからどんなことに出会っても体験できたと思えば、全て充実した気分でいられます。普通なら嫌な事と感ずる事も、このように受止めれば、貴重な出来事を味わった事になります。まさに、Today is a gift. であります。私たちは一日一日という素晴らしい贈物をいただいているのでしょう。
平澤興先生は素晴らしい句を残して下さっています。「今日もよし、明日も又よし、明後日も、よしよしよしと暮らす一日。」このような言葉を口づさんで毎日を過ごせば幸せだと思います。

2016.8.26