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第22回

「滝学園同窓会 会報によせて」

2010年9月の総会で滝学園同窓会会長の3年の任期が終ります。その間お世話になり有難うございました。
ここでは、学校や同窓会について述べたいと思います。

1990年バブルが崩壊してから、この20年間で日本も世界も大きく変化しました。
しかし、人づくりが一番大切であることに変わりはありません。いやそれどころか一層優位の人が世の為に尽くさなければならない時代になりました。
第二次世界大戦直後と較べると物質面では驚くほど豊かになりましたが、精神面ではかえって貧しくなったのではと言われています。
私は8歳で終戦を迎えました。名古屋は焼野原で布袋のような農村地帯でも、疎開の人達が多く、米の供出をしていましたから食糧難で、今では想像もできない程の飢餓状態の中にありました。
戦争で物が大量に消費され戦時国債として大量の貨幣が発行された為、戦後に猛烈なインフレが襲い、預金封鎖もされました。先日、京都のすし店に70年前の価格表が貼ってありましたが、いなりずし1個7銭とありました。今210円ですから3000倍です。現在も既にGDPの2倍、900兆円の国債が発行されていますから、超インフレの恐れもあります。将来の安心のしくみを考え、この心配を抑えることが大事です。

もう1つ食糧、資源、エネルギーの不足が危惧されています。
特にエネルギーについて原子力発電が当然のように論じられるようになっています。スリーマイル島原子炉やチェルノブイリ事故が日本では過小に報道されていますが、実際には大変な状態が続いているようです。チェルノブイリ事故で放出された放射能物質は広島型原爆の1500倍以上であり、今も原発周辺30km圏内は立ち入り禁止であり、500もの市町村が無人化し消滅しています。これは人為ミスによっていますが、この他、地震やテロなどによる放射能漏れも心配されます。他のエネルギーを開発しなければなりません。
以上のような大問題に対処してくれる人材を育て送り出すのが、滝学園の使命であり、これを応援するのが滝学園同窓会です。