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第64回

いのちの使い方

   ライフサイクルという言葉があります。今では商品の盛衰についての表現に用いられることが多いようです。しかし、もともとは 人の一生を描いたものです。人によって言葉は違いますが、離陸上昇・成長期、水平飛行・成熟期、下降着陸・完熟期が、期間や振幅の違いはあるにせよ、誰にでもあるのではないでしょうか?
   経済政策について指導してくださった赤松 要先生は発展段階の違う国々の動きを雁行形態と云う美しい言葉で表現されましたが、これは国々のライフサイクルを1つの図の中に象徴的に示されたものです世の中の人々の動きもこうしたライフサイクルの重ね合わせであり雁行形態と捉える事が出来ます。
   生き甲斐を求めるとか、自分探しとかをしますが、これはいのちがあるからこそ出来るのです。しかも、いのちの使い方がライフサイクルの第2段階までと第3段階ではまるで違います。第2段階までは、もっと自分の能力を高めるとか、運を良くするとか、仕事を成功させるなどして、自分、家族、自分の周りの人たちの幸福の実現を目指していのちを使います。
   でも第3段階では、いのちの望むところは家族や周りの人たちの安寧、幸福だと思います。全ての人がこの第3段階に入ることに少し早めに気ずくと世の中は過ごし易くなると思います。ただし、人によってはどうしても自分でやりたい事があり、その為にいのちを燃やす幸せな場合があります。

2017.5.9