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第39回

「だじゃれ」

小林正観さんのことをもう一度書いておきたい。妻がファンでしたから、何冊か著書を読みましたし、講演会も一緒に子供達と聞きに行きました。同じエレベーターだったのに、声をかけ、話をしなかったことが悔やまれます。講演で記憶に残っていますのは、とにかく博識でだじゃれを連発される人だということです。
生き方の名人で勇気付けられ参考になります、こんな方でもお子さんの病気では悩まれたようです。一年間色彩のない世界の住人だったと書いておられました。私が感心し、気に入っているお話をいくつか書き留めたいと思います。
学生時代に同じトランプを何組か買って絵のカードだけを抜き出し、裏返し、絵合わせをして直観力を高める訓練をされたそうですが、これを真似て何回も繰り返せば透視力が高まるかも知れません。トイレ掃除を素手で行い、フタを必ずしめておくならば、お金持ちになれるというのも楽しいお話です。頼まれごとは、出来ることは何でもしてあげるのが良いようです。
頼まれごとといえば、講演依頼は受付順に行い、南の果てから北の果てでも順番がそうなら、その通りにされたようです。秘書はなく、ご自身で受付けられたので、講演料は20万円と決めておられたようです。事務所とか秘書ということになれば費用が余計にかかってしまうので全てご自身でなさったのです。すごく納得のゆくやり方ではないでしょうか。ブックオフなら少額でたくさんの本が手に入り、移動の汽車の中で良く読まれたようです。何か豊かで楽しそうに感じます。
もう一つ、そ・わ・か の事を記しておきたいと思います。即ち、幸せの極意は掃除、笑い顔、感謝でその頭文字が そわか です。この そわか は密教の真言の終わりに入る 薩婆訶 と同じ音です。ここにもだじゃれの本領が発揮されているようです。